絨毯

【絨毯の選び方】一番コスパが高い素材は?ウール・ナイロン・ポリを比較

私は絨毯屋で長い間働いているのですが、よく
『一番コスパが良い絨毯は何ですか?』とご質問をいただく事があります。

コスパが良いとは、世間一般に『低い費用で高い効果が得られること』を指しますが、この『高い効果』というのが、お客様一人ひとり価値観が違うので結構難しいんですよね…^^;

その人がどんな物を求めているのかが明確であれば、あとは素材の特徴を知る事で絞る事ができます。

という事で、この記事では
【絨毯の選び方】一番コスパが高い素材は?ウール・ナイロン・ポリを比較
と題して書いていきたいと思います!

絨毯の素材はどんな物がある?

絨毯の素材にはどんな物があるかというと、大きく分けて「天然素材」と「化学繊維」に分けられます。

天然素材は、ウールや綿等。
化学繊維はナイロン ポリエステル ポリプロピレン等になります。

それぞれの素材に特徴がありますので、一つひとつ見ていきましょう。

ウールの特徴

天然素材であるウール。その最大の特徴は耐久性が非常に高いという点です。

何年もへたらず、見た目の美観が保たれます。

また、吸湿性や放湿性優れているのも見逃せないポイントです。

  • 吸湿性…夏など湿度の高い時に部屋の湿度を吸ってくれるので空間が快適に保たれる
  • 放湿性…冬場など部屋が乾燥している時に、絨毯内の湿度を放出してくれる

ちなみにウールの吸湿性はポリエステルの40倍と言われており、絨毯の素材の中ではずば抜けています。

 

また、ウールを選ぶ人の一番の理由はおそらく『高級感がある』という点ではないでしょうか。

他の絨毯素材と比べ格段に高級感がありますからね〜。

しかし…
ここまでベタ褒めのウールですが、やはりデメリットもいくつかあります。

  • デメリットその1:値段が高い

ここまでウール素材についてベタ褒めしてきましたが、ウール素材の絨毯を購入する際の最大のデメリットは『値段が高い』という点だと思います。

筆者としては絨毯の中で一番好きなのはウールなのですが…
ウールは絨毯の素材の中では一番(ペルシャ絨毯を除きます)高いので中々手が出しにくいんですよね^^;

  • デメリットその2:遊び毛(抜け毛)が多い

ウールの絨毯は羊の毛から作っているので、購入当初はどうしても遊び毛(抜け毛)が多く、ルンバなどをかけると大概に毛を吸ってしまいます。

ルンバとウール絨毯を使っている家の「あるある」だとは思うのですが、ルンバをかけると最初は毛を吸い過ぎてしまうので、ダストボックスが一杯になってルンバがベースまで戻る事ができない事が多いんですよね^^;

段々とマシにはなってくるのですが…

 

以上が、ウール絨毯のデメリットになります。
ただ、筆者としてはやはり「何年もへたらない」また、「年中を通して使える」という点を考えると、長い目で見れば『コスパが高い』と言えると思います(^^)

  • 高価でも良いから見た目のいい物を買いたい
  • 良い物を大切に長く使いたい

というような方にお勧めですね。

ナイロンの特徴

ナイロン素材の絨毯は、ウールには劣りますが化学繊維の中では耐久性が高い事が特徴で、後述する化学繊維よりも強いです。

『ウールは高価過ぎる…でも耐久性は欲しい』という人にお勧めです。

価格は物によるのですが、ウールのカーペットは
場合によっては数倍程違うことも珍しくありません。

また、天然素材のウールと違って化学繊維の為、遊び毛(抜け毛)が少ないのも特徴ですね!

ポリエステルの特徴

ポリエステルの絨毯の特徴は、『安い』という点です。

ウールやナイロンに比べると耐久性が低いというデメリットはありますが、安価な分ファストファッションのようにお手軽で、また種類が豊富という点がメリットになるかと思います。

また、化学繊維なので遊び毛(抜け毛)が少ないことも嬉しいですね。

一人暮らし、単身赴任の方、学生さんなんかが多く購入されている印象があります。

ポリエステルは、絨毯だけでなく、服やカーテンなど身の回りのあらゆる繊維に使われている化学繊維ですね。

メリットが多い上に安価なので、気軽にカーペットを取り入れたい人にお勧めです!

ポリプロピレンの特徴

ポリプロピレンの絨毯の特徴は、ポリエステルと同じで『安い』という点です。

ただ、熱に対してはあまり強くないのはデメリットでしょうか。

ポリエステルは繊維のイメージが強いですが、ポリプロピレンってプラスチック製品に使われる事が多い印象ではあります。

しかし、絨毯業界にいる筆者から言わせると、上述したポリエステルとポリプロピレンの絨毯の使用する際の違いは、ほとんどありません^^;

両者ともある程度丈夫で値段も安いので
気軽に購入できるのがポイントですね。

化学繊維なので遊び毛が少ないですが、やはりウールやナイロンに比べると耐久性が低いです。

気軽にカーペットを取り入れたい人にお勧めです!

まとめ

いかがでしたか?

絨毯は色々な種類がありますが、まとめると

  • ウール…高価だが高級感があり、何年も使えるほど丈夫。
  • ナイロン…耐久性はウールには劣るが、ポリプロピレン・ポリエステルより丈夫
  • ポリプロピレン…ナイロンより耐久性は低いが値段は手頃。少しへたりやすい。
  • ポリエステル…性能や価格はほぼポリプロピレンと同じ。

という感じになりますね!

『一番コスパが高い素材は?』という質問に関しては、筆者としては長い目で見るとウールをお勧めしたくなりますが、色々なカーペットを気分で試したい方や短期間で引っ越し予定がありそうならポリエステルやポリプロピレンなどが種類が豊富でお勧めです。

是非みなさんのニーズに合わせてコスパの良い絨毯を選んで下さいね♪

皆様の絨毯選びの際にご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂いてありがとうございました!

ABOUT ME
カーペンターズ
こんにちは!長年、絨毯業界で働いているカーペンターズと申します(^^) 私たちの身近にある『絨毯』ですが、購入時の選び方やお手入れの仕方、果ては処分する時の方法など分からない事が沢山ありませんか? このサイトでは、皆さんの絨毯にまつわる多くの疑問を解消し、より良い絨毯ライフを送って欲しいとの思いを込めて立ち上げました! ちなみに、私の『カーペンターズ』という名前は、絨毯の英語読み【carpet】と、私の好きなアメリカを代表する音楽グループの名前から名付けています。